坐骨神経痛の症状
お尻や脚の後面または外側に痛みやしびれが生じます。冷感(つめたい感じ)、灼熱感(ほてり、熱い感じ)などの異常感覚を生じることもあります。症状は、脚の一部のみに現れることも、脚全体に現れることもあります。激しい痛みが続き、日常生活に支障が及ぶケースもあります。
腰部脊柱管狭窄症が原因の場合
“間歇性跛行(かんけつせいはこう)”という症状が生じることがあります。間歇性跛行はしばらく歩くことでお尻や太ももの後面に痛みが生じ、休むと治まり、歩き出すと再び痛むことが特徴です。
腰部椎間板ヘルニアが原因の場合
左右どちらかの下肢に症状が出ることが多くなっています。また、ヘルニアを起こしている場所によっても症状が変わり、第4腰椎と第5腰椎間のヘルニアでは、ふくらはぎの外側から足の甲・親指に痛みやしびれを生じます。
第5腰椎と第1仙椎管のヘルニアでは、ふくらはぎ裏側から脚の裏・小指に痛みやしびれを生じます。
坐骨神経痛の診断
症状、基礎疾患の有無、生活や運動の習慣などについて詳しく伺います。検査では、坐骨神経痛の原因となっている病気を特定することが重要です。
腰椎が原因であることが多いですが、帯状疱疹や子宮筋腫、変形性股関節症といった腰椎以外の病気が痛みの原因となっていることもあるため、疑われる病気に応じた検査が行われることになりす。
坐骨神経痛の治療
原因疾患に合わせた治療を行いますが、坐骨神経痛の痛みを緩和するために初期には安静が重要になります。鎮痛薬や筋弛緩薬、血管拡張剤などで症状の緩和や血行の改善を図ります。リハビリテーションを行って症状の改善や機能回復、再発予防につなげます。超音波(エコー)ガイド下注射が適応となるケースもございます。
こうした保存療法で十分に改善しない場合には、手術を検討します。手術を検討する際には患者様に必要な治療が可能な高度医療機関をご紹介しています。